2015年8月31日月曜日

マップの作成について

 シナリオ作成を行う上で僕が最も面倒に思うのはマップ作成である。マップと多くの場合PLと共有される資料となるためシナリオ進行に合わせてアドリブで設定を改変することが難しい。そのため、作成の段階で予防線や救済措置などを埋め込んでおく、あるいはそれが可能な余地を作っておく必要がある。これが町や山林であったならアドリブで用意することも簡単であろうが、「竹の花や二度咲く」を例にとるように建物ひとつが舞台の全てであるような極狭い閉鎖された舞台であるととたんにこれは難易度を増す。
 PLが網羅することの簡単な狭い舞台であると「そういえばこんなのもあるよ」と後出しがしにくい。例えばPLがなにか物品をほしがった場合、舞台が町であったなら商店を置けばよい。森であったなら不法投棄のごみ山でも作ればよい。だが民宿だったなら、もとより物置すらなければ調達のしようもない。PLの希望に応じて突然物品庫が現れたなら、それは誰に愛されれば叶うものであろうか。いらぬ寵愛を受けないためにもあらかじめ用意しなければらなない。建物というてのひらサイズの舞台に、PLの目の行き届く小さな舞台に新たな要素を付け加えることはできない。

 どうも冗長になっていけない。

 つまるところ、建物の内部に謎の空間を残すわけにもいかないし、かといって後になって足りないからと増築するわけにもいかない。下手に隠し部屋でもつくろうものならPLを混乱させること請け合いである。

 だからめんどくさいの。

 作成途中で問題に気がつけば修正は可能だ。だが、先述のように謎の空きスペースはおそらく残っていないので建物そのものを改築しなければならない。
 しかも建物だ。建てられた当時の意図や地理や風俗も考慮するのが望ましい。が、さすがにそこまで考え始めるとキリがないので僕は「なんかそれっぽい」雰囲気が出ればそれでよしとする。多分この卓において最も重箱の隅をつつくように些細なところを気にするのが僕だから。

 シナリオ作成しながら適宜修正していくのは面倒だが、アドリブによる修正が利かない以上それをやるしかない。願わくば最初から修正の必要がないものを作れますように。

 こういう狭い狭い閉鎖的な舞台を設定するのは以前書いたように狐狸妖怪魑魅魍魎を主軸に据えやすいからという理由なので、それゆえどこかにしわが寄るのは致し方なし。冒涜的に偉大な方々やそれに比肩する御大においで願うには少し荷が勝ちすぎる。

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