更新(2020/08/25)
なんか計算合ってるか不安だったし、ルールの解釈に勘違いもあったので改めて計算しなおしました。こちらの記事に再計算の結果を載せてあります。よろしければどうぞ。
はじめに
Call of Cthulhu7版で、対抗ロールのやり方が大きく変わった。6版までは抵抗表という数表を使って、能動側と受動側の能力値から算出される値を使ってロールをしていたが、今回からはお互い「ダイスロールの成功度」を比較して決める形式になった。個人的には抵抗表をいちいち参照しなくてもよくなったのでとても嬉しい。しかしこのルールでは、抵抗表を見れば一目瞭然だった「能動側の成功確率」が隠蔽されているという見方もできる。
新しい対抗ロールは、どれくらい「対抗」できるのか。簡単に検証したい。
なお、計算に自信がないので、数学に自信のある方は是非ツッコミを入れてください。確率論は好きなんだけど苦手な分野なんです。
3行で
- 7版の対抗ロールは簡単になったよ
- ちょっと受動側が有利に?
- 同じ能力値でも値によって確率は変わる
対抗ロールのおさらい
6版の対抗ロールは、「抵抗表」と呼ばれる数表(日本語版ルールブックP60)を見て、能動側と受動側の能力値が交わる所の数字で能動側がロールする。この数字は別にランダムで決まっているわけではなく、次の式で決まっているようだ。
能動側成功確率[%] = 50 + 能動側能力値×5 - 受動側能力値×5
このため、能動側の能力値が受動側を10以上上回っていた場合は自動成功、受動側が能動側を10以上上回っていた場合は自動失敗となる。また、能動側と受動側の能力値が等しい場合は、常に50%の確率となる。
一方で7版では、「ダイスロールの成功度」を比較する(P90)。ダイスの目の値が
- 能力値以下:Regular成功
- 能力値の半分以下:Hard成功
- 能力値の1/5以下:Extreme成功
となって、下に行くほど成功度が高い。また、クリティカルとファンブルは下のように決まっていて、こちらの意味合いも6版と変わらない。
ダイスが1:クリティカル
能力値が50未満の時にダイスが96~100、あるいは能力値が50以上の時にダイスが100:ファンブル
ファンブルの決め方がこれまでと異なるところがポイントで、これによって確率が大きく変わっている。
7版の対抗ロールの例を出すと、例えば能動側がRegular成功、受動側が失敗だったらこれまで通り能動側の成功。能動側がRegular成功、受動側がHard成功だった場合は受動側の成功になる。6版と異なるのは、受動側もダイスを振るところ。まあこれまで振らなかったのがちょっと不思議なくらい。
抵抗表というものがなくなったし、能力値の割り算だけすればいいので簡単だが、この対抗ロールでの能動側の成功確率は一体いくらなんだろうか?下に各能力値での能動側の成功確率をグラフでまとめた。
6版の抵抗表は数字が斜めに直線的に並んでいたが、上のグラフを見ると、7版では少し湾曲している。真ん中の段差は、受動側の能力値が50以上になることによるファンブル値の減少が原因。各線のギザギザは計算の丸め誤差も含んでいるのであてにしないで欲しい。
どちらが有利か不利かはパッと見た感じわからないが、低い能力値での成功確率が極端に低いので、受動側に有利かもと感じた。
確率で6版とかなり違うところは、受動側と能力値が等しくても、確率が50%にはならないところ。例えばお互いの能力値が1しかないときは、能動側の成功確率はわずか7%。また、上のグラフがカーブしていることから、どうも能力値が高すぎてもいけないようだ。
下に能動側と受動側の能力値が同じ場合の能動側の成功確率をグラフにした。
面白いことに、能力値70くらいのところに成功確率が最大になる極値が存在しており、この範囲では38%の確率で成功する。ていうか38%しかないのか……。この辺りの計算は結構怪しいので、賢いお方是非レビューしてください。
終わりに
低能力値で低成功率だったり、能力値同じでも50%をはるかに下回る確率だったり、なんかかなり能動側に不利な感じがしてきた。これは、「同じ成功度なら受動側有利」という条件で計算しているためで、ルールブック中には「同じ成功度なら振り直し」ルールもある。こちらならやや能動側が有利になると思う。
検証のためのJupyter notebookをこちらにおいておくので、pythonわかる人は見てください。
あまりにも能動側が不利な気がしてすごく間違ってる気がしてきた。
0 件のコメント:
コメントを投稿