はじめに
- 能力値が相手より高いほど勝率は高いのは当然として、似た値でも少しでも高ければ10%近く勝率に差がつく
- 「どちらも失敗・ファンブル」を「振り直し」とするか「失敗として特別に処理」とするかで勝率に大きな差が出てくる
- 失敗振り直しにすると、どれくらい振り直すことになるのか?
- 失敗として処理にすると、どれくらいの確率で失敗を想定しなければならないのか?
日本規模で離散しているTRPGサークル「interdice」のことについて書いたり書かなかったりするブログ。クトゥルフの呼び声TRPGの7版とか、地方シナリオとか書いてコミケに出たりしています。
図書館。
本を借りるところです。
しかし、図書館はそれだけが機能ではありません。図書館のもう一つの機能、それこそがリファレンスです。司書さんが、利用者の欲しい情報を一緒に探してくれたり、これはという書籍を紹介してくれたりします(雑解説)。
今回はじめて図書館のリファレンスを利用したので、記録がてら紹介したいと思います。
CoC7版の対抗ロール成功確率をきちんと計算したいということは、前回の記事「CoC 7版の対抗ロール:「失敗」と「ファンブル」が出たときは?」 にも書いた。成功確率を計算するには、双方が「失敗」した時の扱いについてはっきりしておく必要があったので、前回記事で「失敗時は能力値比較」と「失敗時は振り直し」とした時の確率を比較し、失敗時は振り直し(あるいは、「双方失敗として処理」しても同様)とするのが良さそうという結論になった。
今回は、上の結果を踏まえて対抗ロール成功確率を計算したい。
Aの成功度 | |||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|
ファンブル | 失敗 | レギュラー | ハード | エクストリーム | クリティカル | ||
Bの成功度 | ファンブル | 失敗 | 失敗 | A | A | A | A |
失敗 | 失敗 | 失敗 | A | A | A | A | |
レギュラー | B | B | 能力値比較 | A | A | A | |
ハード | B | B | B | 能力値比較 | A | A | |
エクストリーム | B | B | B | B | 能力値比較 | A | |
クリティカル | B | B | B | B | B | 能力値比較 |
Aの成功度 | |||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|
ファンブル | 失敗 | レギュラー | ハード | エクストリーム | クリティカル | ||
Bの成功度 | ファンブル | ? | A? | A | A | A | A |
失敗 | B? | ? | A | A | A | A | |
レギュラー | B | B | ? | A | A | A | |
ハード | B | B | B | ? | A | A | |
エクストリーム | B | B | B | B | ? | A | |
クリティカル | B | B | B | B | B | ? |
Aの成功度 (能力値45) | ||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
ファンブル | 失敗 | レギュラー | ハード | エクストリーム | クリティカル | |||
確率 | 5/100 | 50/100 | 23/100 | 13/100 | 8/100 | 1/100 | ||
Bの成功度 (能力値55) |
ファンブル | 1/100 | 5/10000 | 50/10000 | 23/10000 | 13/10000 | 8/10000 | 1/10000 |
失敗 | 44/100 | 220/10000 | 2200/10000 | 1012/10000 | 572/10000 | 352/10000 | 44/10000 | |
レギュラー | 28/100 | 140/10000 | 1400/10000 | 644/10000 | 364/10000 | 224/10000 | 28/10000 | |
ハード | 16/100 | 80/10000 | 800/10000 | 368/10000 | 208/10000 | 128/10000 | 16/10000 | |
エクストリーム | 10/100 | 50/10000 | 500/10000 | 230/10000 | 130/10000 | 80/10000 | 10/10000 | |
クリティカル | 1/100 | 5/10000 | 50/10000 | 23/10000 | 13/10000 | 8/10000 | 1/10000 |
マンカラ本のやる気が意外にも続いているので、とりあえず日本語でマンカラについて言及している文献を古い方から漁ってみようと考えました。調べた限り見つけたものをまとめています。
また、検索でだけ引っかかってまだ中身を見られていないものもあります。
先日北海道から船で居住地に戻ったのですが、その行程中あまりにも時間を持て余していたので、以前から書こうと思っていたマンカラの同人誌原稿に手をつけ始めました。
マンカラはアフリカや中東、東南アジアで広く遊ばれている世界でも最古級のボードゲームです。日本でもボードゲームブーム以前から知育遊戯として30年近く遊ばれているようです。最近では任天堂の「世界のアソビ大全」でもマンカラ(カラハ)が収載されて、プレイ人口が増えていると思われます。
一方で、マンカラの歴史はあまりよくわかっていないところが多く、欧米世界でも1894年にCulinが紹介したことが最初期の事例で、それ以前は判然としません。また、日本での広がりもよくわかっていません。調べた限りでは日本レクリエーション協会が、1994年に部内紙で取り上げたことがあるようですが、個人的にはもっと昔の文献があるのではと思っています。日本語のマンカラ文献は、主にゲームの紹介や数学的な解析が散発的にあるだけのようです。
アブストラクトゲーム博物館さんでも紹介がありますが、海外文献ほど詳細ではありませんでした。
ということで、マンカラについて日本語で調べたことをまとめておくのは有意義であろうかと思っているわけです。とりあえずCulinの論文やThe complete mancala games bookを通読しながら、概説のようなものをまとめようかと思っています。
いつできるかはわかりません。とりあえず下のような項目をまとめたいと思っています。
なお、次回のゲームマーケットはこれではなく、CoC 7th岡山シナリオ本にするつもりです。がんばります。